取材監修:女子栄養大学栄養学部教授 上西一弘先生
「平均寿命」と「健康寿命」の違い
知っていますか?
日本人の平均寿命が長いことはよく知られています。実際、1985年から2010年までの26年連続で世界1位でした。2024年に厚生労働省が発表した「2023年簡易生命表の概況」で日本人の平均寿命(0歳児の予測平均余命)は、男性81.09歳、女性87.14歳と、現在でも世界でトップクラスです。
平均寿命が長いのはとてもよいことですが、一方で課題もあります。それは「健康寿命」と「平均寿命」の差です。健康寿命とは、2000年にWHO(世界保健機関)が提唱した指標で、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」、つまり要介護や寝たきりなどにならずに自立して生きる期間を指します。
日本は平均寿命は長いのですが、健康寿命との差が大きい国でもあるのです。2019年の時点では、その差は男性8.73年、女性12.06年もあると発表されました。いいかえれば、この差の期間、要介護や寝たきり状態になっているというわけです。
▲平均寿命ではなく、健康寿命が重要
「健康寿命」を延ばすために
バランスのよい食事にプラスして気をつけたいことは?
日本では2000(平成12)年から、国民の健康づくり運動として「健康日本21」に取り組んでいます。2024年から始まった「健康日本21(第三次)」では、「健康寿命をのばそう!」がスローガンになるなど、健康寿命が注目を集めているのです。
健康寿命を延ばすために基本となるのは、なんといってもバランスのよい日々の食事。まずは「主食・主菜・副菜」を意識して食事をとるようにしましょう。ごはん・パン・麺などの「主食」、魚・肉・卵・大豆などの「主菜」、野菜・海藻・きのこ類・いも類といった「副菜」がそろった食事を心がけるだけでも、バランスがとれてきます。
~バランスの良い食事の一例~
主食…ごはん・パン・麺など
主菜…魚・肉・卵・大豆など
副菜…野菜・海藻・きのこ類・いも類など
主食、主菜、副菜をバランスよく食べよう
そして、食事のバランスに加えて、注目したいのが「①適切な食塩摂取、②適切なたんぱく質摂取、③良質な脂質摂取」という3つの栄養素。続きの記事では、3つの栄養素について、それぞれ詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください!
まずは、食塩の働きや、日常に取り入れやすい減塩の方法についてご紹介します。