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約8時間前

ω-3系脂肪酸はどのような健康効果がある?

取材監修:女子栄養大学栄養学部教授 上西一弘先生

あぶらのとり方を知って
生活習慣病の予防につなげよう

あぶらも種類やとり方によっては、生活習慣病の予防につなげることができます。

●コレステロールを抑えるが、とりすぎはNG
「ω-6系脂肪酸」
一般的な植物油に多く含まれているω-6系脂肪酸には、血中のコレステロールを減少させる作用がありますが、とりすぎると動脈硬化を抑えてくれる善玉コレステロール(HDL)まで減ってしまうので要注意。

サラダ油などの植物油は、過剰にとりすぎないことが大切です。炒めものなどに使う程度なら問題ありませんが、揚げものを連続して食べることなどは、なるべく控えましょう。

●DHA・EPAはからだにいいことずくめ
「ω-3系脂肪酸」
ω-3系脂肪酸のおもな種類にはα-リノレン酸やDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)があります。α-リノレン酸はあまに油やえごま油に、DHA・EPAは魚に多く含まれています。とくに、さんま、まぐろ、さば、ぶり、いわしといった青魚はDHA・EPAをたっぷり含んでいます。

ω-3系脂肪酸には、動脈硬化を進める血中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を減らす働きがあります。それだけでなく、同時に善玉コレステロール(HDL)を増やす働きもあるのです。そのため、血管を詰まらせてしまう血栓を防ぎ、脳卒中や心筋梗塞のリスクを下げるのに役立ちます。

ω-3系脂肪酸のうち、DHAは脳に関する働きも注目されています。実は、脳の約半分(乾燥重量)は脂質なのです。DHAが認知症を防ぐのに役立つのではないかとも考えられ、研究が進められています。

日本人が実際にとっているω-3系脂肪酸の摂取量(男性2.55g、女性2.19g/20歳以上、2023年の「国民健康・栄養調査」より)と摂取目安量を比べてみると、摂取量自体は不足していませんが、たんぱく質などと同じく摂取量には大きな個人差があります。とくに魚をあまり食べない人は不足している可能性が高いので、意識してとりましょう。

次のページでは、ω-3系脂肪酸を含む食品についてご紹介します。

監修 上西一弘 先生
女子栄養大学栄養生理学研究室教授。
徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、食品企業の研究所を経て、1991年より女子栄養大学に勤務。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会委員。
2005年版以降、「日本人の食事摂取基準」策定において、改定の度にワーキンググループメンバー(ミネラル)を務めている。
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