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約9時間前

からだにいいあぶらって何?

取材監修:女子栄養大学栄養学部教授 上西一弘先生

あぶらは健康に大切な栄養素

「健康のためには、あぶら(脂質)はできるだけとらないほうがいい」と思っていませんか?

それは大きな誤解です。とりすぎはよくありませんが、あぶらはからだに必要な栄養素です。日ごろ、私たちがとっているあぶらの主な成分である脂肪酸は、体内で重要な働きをしています。からだを動かすエネルギー源になるだけでなく、細胞をつくる成分としても使われているのです。

私たちのからだには約60兆個の細胞があるといわれていますが、そのすべての細胞の膜に脂肪酸が含まれているのです。脂肪酸がいかに重要なものかがわかるでしょう。

あぶらは「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の
2つに大きく分けられる

「不飽和脂肪酸がからだにいい」という話を聞いたことがある人もいるでしょう。あぶらは、大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2つに分類されます。飽和脂肪酸は、肉類の脂肪やバターなどに多く含まれていて、室温では固体となる「脂」です。そして、もう一つが「不飽和脂肪酸」で、室温では液体になる「油」です。

ちょっと難しい話になりますが、不飽和脂肪酸は、炭素と炭素をつなぐ二重結合の数によって分類されます。二重結合が1つしかない「一価不飽和脂肪酸」と、2つ以上ある「多価不飽和脂肪酸」に分けられます。一価不飽和脂肪酸は、オリーブ油などに多く含まれます。

一方、多価不飽和脂肪酸は、最初の二重結合の場所によって、植物油に多く含まれるω(オメガ)-6系(n−6系)脂肪酸、魚類や一部の植物油に多く含まれるω-3系(n−3系)脂肪酸と、さらに細かく分類されるのです。

次ページでは、ω-6系(n−6系)脂肪酸、ω-3系(n−3系)脂肪酸の2つのあぶらについて、詳しく説明していきます。

「良質な脂質摂取」とは…を読む ⇒

監修 上西一弘 先生
女子栄養大学栄養生理学研究室教授。
徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、食品企業の研究所を経て、1991年より女子栄養大学に勤務。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会委員。
2005年版以降、「日本人の食事摂取基準」策定において、改定の度にワーキンググループメンバー(ミネラル)を務めている。
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