取材監修:女子栄養大学栄養学部教授 上西一弘先生
知っていますか?
アミノ酸とたんぱく質の関係
サプリメントやコスメ用品などで「アミノ酸」という名前を見聞きすることも多いでしょう。アミノ酸は、たんぱく質をつくっている成分です。たんぱく質を構成するアミノ酸は20種類しかありませんが、それが数十、数百、数千と集まり、目的に合う形になって体内で働いています。
20種類のアミノ酸のうち、体内で必要量をつくることができないものは9種類あり、これらを「必須アミノ酸」といいます。9種の必須アミノ酸をバランスよく含んでいる食品は、体内で効率よく利用されるので、「質」のよいたんぱく質ということになります。
さらに深掘り
「アミノ酸スコア」ってどんなもの?
たんぱく質の「質」を示す目安となるのが「アミノ酸スコア(プロテインスコア)」です。それぞれの必須アミノ酸には定められた基準値があります。基準を満たす必須アミノ酸が多いほど、その食品のアミノ酸スコアは高くなるのです。9種の必須アミノ酸すべてが基準値を満たしていれば、アミノ酸スコアは満点の100になります。
肉、魚、卵、乳製品といったほとんどの動物性たんぱく質のアミノ酸スコアは100です。一般に植物性食品は動物性食品よりアミノ酸スコアが低いのですが、畑の肉と呼ばれる大豆は例外で100になっています。
アミノ酸スコアが100の食品例
さば、いわし、さけ、牛肉、豚肉、鶏肉、鶏卵、牛乳、ヨーグルト、大豆
「日本食品標準成分表2015年(七訂)」より作成
たんぱく質の「質」が理解できたところで、次ページではたんぱく質を効率的にとるためのポイントをご紹介します。