こんにちは、マルハニチロ担当者のNです。
みなさんに安心してマルハニチロ商品をご利用いただくため、お客様相談室と連携し、多く寄せられるご質問にお答えする企画の第2回をお届けします。日々お問い合わせに対応している最前線のスタッフが、お客様の疑問を一つ一つ丁寧に解決してまいります。
第2回のテーマは「缶詰の品質・おいしさを保つには」です。
缶詰は常温で3年もの長期保存が可能な食品です。なぜそれほど長持ちするのでしょうか?
缶詰が長期保存できるのは、製造時に脱気され、空気を遮断した状態のまま高温で加熱殺菌されるためです。この工程により防腐剤などの保存料を使用せずに長期保存を実現できます。
(※)缶詰の味付けによっては添加物が使用されていることもあります。
この長期保存の具体的な情報が「賞味期限」ということですね?
はい、賞味期限とは「未開封の状態かつ正しい保存方法で保存した際に、品質が保たれ、おいしく食べることができる期限」のことです。保存テストを行い、形態・色沢・香味・肉質等の確認をして、おいしく召し上がれる期間を設定しています。

▲賞味期限は主に缶底、缶フタ、缶側面などに記載されています(商品により異なります)

▲黒枠で囲まれている一括表示内に、賞味期限の記載場所が示されています
賞味期限を過ぎた缶詰は食べられますか?
賞味期限は、品質が変わらずにおいしく食べられる期限です。賞味期限が過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。メーカーの保証期限は切れますが、缶詰を開けて中身の見た目やにおい、味に異常がないかを確かめることで、食べられる場合もあります(ただし、お客様の自己責任となります)。
中身の品質を保つため、直射日光や湿気のこもりがちな場所を避ければ、真夏でも常温保存が可能です。未開封の状態なら、冷蔵庫に入れる必要はありません。風通しが良く、温度変化の比較的少ない場所に保存しましょう。
開封前にも、品質とおいしさを保つためのルールがあるのですね。
ここでお客様からお問合せの多い、缶詰の外観(見た目)の確認ポイントをご説明します。
湿気の多い場所や温度変化の大きい場所に長期間置くと、フタの表面がサビることがあります。表面のサビだけであれば、中身には影響がなく問題ありませんが、缶に穴があくほどにサビが進行している場合は外気が入り込み、中身が腐敗したりカビが発生する可能性があります。そのような場合は、お召し上がりをお控えください。液漏れがないかも確認しましょう。
容器が膨らんでいる、押すとペコペコする缶詰は食べても大丈夫ですか?
外気が侵入し、中身が変質、腐敗してガスが発生し、缶が膨らむことがあります。内容物が変質している恐れがあるため、お召し上がりはお控えください。
落としたり、ぶつけたことが原因で凹んだ缶詰は、真空状態が保たれていない可能性があります。その場合、中身への影響が考えられますが、外観からでは中身の変化をはっきりと確認できません。蓋を開けて、においや見た目をご確認ください。
缶詰の内側は、貯蔵中に色や味が変化したり、缶が腐食したりしないように、内容物に合わせた塗料でコーティング(内面塗装)されています。この塗料はすべて食品衛生法に基づく規格値に十分適合しており、有害物質が発生する心配はありませんので、安心して缶詰をお召し上がりいただけます。
今回は缶詰について、お客様相談室と一緒に品質・おいしさの視点から詳しくご紹介しました。缶詰の歴史は古く、ナポレオン時代のフランスで食品保存のために発明され、今ではおなじみの食品となっています。 缶詰の品質を保ち、正しくおいしく無駄なく楽しむために、今回の情報を役立てていただければ幸いです。
お客様相談室が解説!「缶詰は加熱殺菌をしていますが、栄養素が失われることがありますか?」
お客様相談室と連携し、多く寄せられるご質問にお答えする新企画がスタートしました。第1回のテーマは「お魚の缶詰の栄養・品質」。お魚の缶詰の魅力をわかりやすくご紹介します。